豆知識 かにの種類と特徴について
食用の蟹にはいくつもの種類がありますが、ここでは特に人気の4種類の蟹の特徴についてまとめてみました。かに専門のオンラインショップで売られているのも、この4種類がほとんどです。
たらばがに
かにの王様「タラバガニ」は、、漁場がタラの漁場と重なることから「鱈場蟹(たらばがに)」と呼ばれるようになりました。
実は、「タラバガニ」は蟹ではなく、ヤドカリの仲間なんです。よ〜く見てみると、タラバガニには脚が6本しかありませんよね。ずわいがにや毛がにには脚は8本あります。たらばがにと同様のヤドカリの仲間には、アブラガニや花咲ガニなどがあります。
たらばがにの魅力は、なんといっても、その大きさとボリュームです。味に関しては、ずわいがにや毛がにに比べて大味です。
たらばがにの「みそ」は、ズワイガニや毛ガニのように、熱を加えても固まりにくく、食用には適しません。活蟹を茹でる場合には、みそが流れて身を汚してしまわないように、あらかじめ味噌を抜いてから茹でます。
ずわいがに
ずわいがには、全身が暗赤色をしており、丸みを帯びた三角形の甲らにこぶ状の突起があることと、長い足が特徴です。大きなオスは脚を広げると70cmほどになり、甲幅は最大14cmほどですが、メスはその半分くらいの大きさしかありません。オスとメスの大きさがあまりに違うため、漁獲される多くの地域でオスとメスに別の名前がつけられています。
ずわいがには、水揚げされる地域によって名前がつけられており、山陰・日本海側(島根県、鳥取県、兵庫県、京都府)で水揚げされたものを「松葉がに」、福井県の越前海岸周辺の港で水揚げされたものを「越前がに」と呼んでいます。雌はセイコとかセコと呼ばれる事もあります。
殻が薄いので食べやすく、甘みがあります。みそも食べられるので、姿で購入しても無駄がありません。
毛がに
全身にに短い剛毛が生えている事から毛蟹(けがに)と呼ばれています。北海道の毛蟹は資源保護の観点から産地ごとに漁期が決まっていますが、(春はオホーツク海、夏は噴火湾、秋は釧路や根室沿岸、冬は十勝海岸など)1年を通して漁が行われています。
毛がには、カニ通の人に人気があります。身は甘みが強く、蟹みそは旨みがあり濃厚です。ただ、身が小さくて、表面に毛がたくさん生えているので食べにくいのが難点です。食べるときには手に毛が刺さらないように注意が必要です。
花咲がに
花咲蟹は、タラバガニと同様、ヤドカリの仲間に分類されます。形はタラバガニと似ていますが、前進が鋭い突起で覆われています。茹でるとタラバガニよりも赤くなります。北海道の花咲港で主に水揚げされる事から「花咲蟹」と呼ばれています。他のカニ(タラバガニ、ズワイガニ、毛蟹)と比べると漁獲量が少ないため、通常は北海道でしか食べられない貴重なカニです。とても貴重なので、カニ専門のネット通販でも、扱っているのは一部のお店だけです。カニ身はとてもジューシーで、エビにも似たプリプリとした食感の濃厚な独特の風味です。